【マレ地区】居住者の絶え間ない変化、貴族の流出、ユダヤ人社会、中華街出現

ヴォージュ広場 地区

マレ地区の歴史

マレ地区(Le Marais)は、パリの右岸、セーヌ川の北側に位置し、その名前は「湿地」を意味するフランス語「marais」に由来します。
元々は湿地帯であったこの地域は、12世紀頃から開発が進み、貴族や王族の邸宅が建てられるようになりました。
16世紀から17世紀にかけて、豪華な邸宅(ホテル・パルティキュリエ)が多数建設され、パリの社交界の中心となりました。しかし、フランス革命後、マレ地区は一時期衰退し、劣悪な居住区となりました。
貴族がフォブール・サンジェルマンへ移動し始めた後に、マレ地区はパリの主要なユダヤ人社会を抱える、活発で人気のある商業地域となった。
しかし、第二次世界大戦の間、ユダヤ人社会はフランスを占領していたナチス・ドイツによって攻撃の対象とされた。
1950年代までにこの地区は労働者階級の地区となり、地区内の優れた建築の多くが劣悪な補修状況に置かれていた。
1964年、シャルル・ド・ゴール政権の文化大臣アンドレ・マルローは、マレ地区を最初の保存地区(secteur sauvegardé)とした。
これらの保存地区は文化的に特に重要な地域や建築物を保護し、保存するために設けられた。
20世紀後半から再開発が進み、歴史的建築物の保存と修復が行われ、現在のような魅力的なエリアとなりました。

マレ地区の特色と他地区に比べて優れている点

歴史的建築物:マレ地区には多くの17世紀から18世紀の歴史的建築物が保存されており、美しい街並みが広がっています。
多文化共生:ユダヤ人地区としても知られており、ユダヤ文化の影響を受けたレストランやショップが多数あります。
アートとファッション:多くのギャラリー、アートスペース、ブティックがあり、パリのアートとファッションの中心地の一つです。
活気あるナイトライフ:多くのバーやカフェがあり、夜遅くまで賑わっています。
また、地区内にある中国人コミュニティ(中華街)も有名である。中国人コミュニティは第一次世界大戦中に現れ始めた。

他の地区に比べて優れている点は、歴史的建物の保存状態の良さと、芸術文化の多様性、そしてユニークなショッピング体験が挙げられます。

マレ地区で必ず訪れるべき観光ポイント

ヴォージュ広場(Place des Vosges):パリ最古の計画的な広場で、美しいアーケードと対称的な建物が特徴です。ヴィクトル・ユーゴーの元住居が博物館として公開されています。

ピカソ美術館(Musée Picasso):ピカソの作品を多数展示している美術館。彼のアトリエや住居として使われた建物を利用しています。

パリ市庁舎 ( Hôtel de Ville de Paris) は、パリのマレ地区にある建物で、パリの地方行政機関がその中に入っている。(今回のパリオリンピックで、マラソンのスタート地点になる。

カルナヴァレ博物館(Musée Carnavalet):パリの歴史を展示する博物館で、17世紀の邸宅を利用しています。

ポンピドゥー・センター(Centre Pompidou):現代美術の展示が行われる大規模な美術館。建物自体も一見の価値があります。

サントスタッシュ教会(Église Saint-Eustache):外部はゴシック様式なのに、内部はルネッサンス様式というパリで2番目?に美しい教会。

レ・アール(Les Halles):パリ市内最大のショッピングセンター。レストラン、カフェ、映画館、ショップが充実しています。

マレのユダヤ地区:特にリュー・デ・ロゼール(Rue des Rosiers)には多くのユダヤ料理のレストランやベーカリーがあります。

今後の発展の方向性

マレ地区は、歴史的建造物の保存と現代的なアートやファッションの融合が特徴です。今後の発展の方向性としては以下のような取り組みを進めるべきである。

文化的多様性の推進:引き続き多様な文化を取り入れ、共存する地域としての魅力を高める。


環境配慮型の開発:サステナブルな都市開発を推進し、地域の環境保護と共に住民の生活の質を向上させる。
デジタル化とスマートシティの推進:観光客や住民の利便性を向上させるためのデジタル技術の導入。


芸術と文化の発信:マレ地区のアートギャラリーや文化施設を活用し、国際的な芸術交流の拠点としての地位を強化。

これにより、マレ地区は引き続きパリの中でも魅力的で活気あるエリアとして発展していくことでしょう。

プロフィール
ツネジイ
ツネジイ

出身地は、東京ラブストーリーのカンチと同じ愛媛県。自動車会社でサラリーマンをやってました。趣味はサッカーと旅行です。旅行は、現地情報等徹底的に調べてから行きます。調べるのも趣味。見ている方に、行った気持になっていただければと思って書いています。

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