パレロワイヤルを訪れる最も便利なメトロ駅は、「パレ・ロワイヤル – ミュゼ・デュ・ルーヴル」駅です。この駅は1号線と7号線の交差点にあり、パレロワイヤルの正面玄関からすぐの場所にあります。
パレロワイヤルの歴史
パレロワイヤル(Palais Royal)は、1639年にリシュリュー枢機卿のために建設されました。最初は「カールデナルの宮殿」と呼ばれていましたが、リシュリューの死後にルイ13世に寄贈され、「王宮」として知られるようになりました。
歴史の中で印象深いエピソード
幼きルイ14世の宮殿
リシュリュー枢機卿の宮殿:リシュリューが宮殿を建設した際、彼は芸術と文化を奨励し、宮殿は知識人や芸術家の集う場所となりました。
ルイ14世の少年時代:若きルイ14世が宮殿で育ち、彼の母アンヌ・ドートリッシュとその首相マザランがこの場所を政治の中心地としました。
オルレアン候の所有
王宮でなくなったパレレロワイヤル:その後実際の王宮はヴェルサイユに移ります。そしてパレ・ロワイヤルはルイ14世の弟のオルレアン公の所有となります。
王のいなくなったパレ・ロワイヤル:活気を失って寂れますが、ルイ16世の時代に大きな変貌を遂げることになります。
ショッピングセンターへ:1784年にオルレアン公5代目のフィリップ・ドルレアン(フィリップ平等公, 1747-93)が中庭の回廊を改装してショッピングセンターに変えてしまったのです。
ショッピングセンターから盛り場へ
静かだった王宮の回廊にはレストランや商店ができ、警察の立ち入りが禁じられていたので革命家や娼婦のたまり場にもなりました。
こうしてパレ・ロワイヤルはパリ最大の盛り場へと変貌を遂げていきました。
フランス革命の燻ぶりからナポレオン台頭
ナポレオンの台頭:のちに皇帝になった、ナポレオンもパレロワイヤルで飲んだくれて、フランス革命への流れの中に入り込んでいきます。
フランス革命: フランス革命の際には、カフェや書店が政治討論の場となり、革命の火種がここで燻り、そして燃え上がりました。
現状の様子
現在、パレロワイヤルは庭園と回廊が一般に開放されており、訪問者は美しい庭園や歴史的建築物を楽しむことができます。
また、フランス文化省や国立劇場「コメディ・フランセーズ」などの文化施設もここにあります。
<コメディ・フランセーズ>
特に、ダニエル・ビュランによる「Les Deux Plateaux(通称:ビュランの柱)」という現代アート作品が庭園内に設置され、多くの観光客が訪れます。
<パレロワイヤルといえば、ビュランの柱が強烈に印象に残っています>
周辺の訪れるべき観光スポット
ルーヴル美術館: パレロワイヤルから徒歩数分の距離にある世界最大級の美術館です。モナリザやミロのヴィーナスなどの名作が展示されています。
オペラ・ガルニエ: パレロワイヤルから少し歩いたところにある豪華なオペラハウスで、その華麗なインテリアは必見です。
チュイルリー庭園: ルーヴル美術館の隣に広がる美しい庭園で、散策やピクニックに最適です。
ポン・ヌフ: パレロワイヤルからセーヌ川を渡ると、パリ最古の橋であるポン・ヌフがあります。美しい景色を楽しむことができます。
このような豊かな歴史と多様なアトラクションにより、パレロワイヤルは訪れる価値のある場所となっています。