映画「アメリ」（原題：Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain）は、ジャン＝ピエール・ジュネ監督による2001年のフランス映画であり、パリのモンマルトル地区を舞台に、心温まるエピソードが織りなす物語です。
アメリの誕生から現在まで
アメリ・プーランは1973年9月3日に生まれました。彼女の幼少期は、周囲から隔離されたものでした。彼女の父ラファエルは退役軍人で、母アマンディーヌは学校の校長をしていましたが、
二人とも娘にあまり愛情を注がず、アメリは孤独な幼少期を過ごします。
アメリはいつも父親に触れてもらうのを望んでいたが、あまりに稀なことなので、アメリは検査のたびに心臓が高揚するほどだった。
そんなアメリの心音を聞き、心臓に障害があると勘違いした父親は、学校に登校させずアメリの周りから子供たちを遠ざけてしまう。
そして、母親が突発事故で亡くなった後、父親との距離はさらに広がり、アメリは孤独を感じながらも、自分の内面世界で遊ぶことを覚えました。
＜母親の事故は、ノートルダム大聖堂で起こりました＞
モンマルトルの生活
成人後、アメリはパリのモンマルトル地区に引っ越し、「カフェ・デ・ドゥ・ムーラン」というカフェで働くことになります。カフェには個性豊かな常連客が集まり、アメリは彼らとの交流を楽しみながら、静かに生活を送っていました。
彼女のアパートの隣人もまたユニークで、彼らとのふれあいが彼女の生活に彩りを加えていました。アメリの生活はシンプルながらも豊かで、彼女は小さな幸せを見つけることに長けていました。
＜モンマルトルの丘からのパリの眺め＞
彼女はクレーム・ブリュレの表面をスプーンで割る、サン・マルタン運河で石を投げ水切りをする、この瞬間にパリで何人が「達した」か妄想するなど、ささやかな一人遊びと空想にふける毎日を送っていた。
＜アメリが水切りをしたサンマルタン運河＞
偶然見つけた箱の謎を解く
ある日、アメリは自分のアパートの壁の中に古いブリキの箱を見つけます。その中には、子供時代の宝物が詰まっており、かつての住人のものだと判明します。
アメリは、その箱の持ち主を探し出し、彼に返すことを決心します。持ち主はドミニク・ブルトドーという名前の中年男性で、彼に箱を返すと、彼は感激し、自分の過去の一部を取り戻したように感じます。
＜似顔絵かきが沢山いるテルトル広場＞
この成功体験から、アメリは他人の幸せを密かに手助けすることに喜びを見出し、さまざまな方法で周囲の人々の生活に小さな奇跡をもたらしていくようになります。
ニノとのやり取り
その一方で、アメリはニノ・カンカンポワという若い男性に興味を持ち始めます。ニノはミステリアスな青年で、廃棄された証明写真を集めるという奇妙な趣味を持っていました。
アメリは彼に魅了され、彼のことをもっと知りたいと思うようになります。彼女は彼と直接対話することに不安を感じながらも、様々な方法で彼と接触しようと試みます。
アメリは彼の注意を引くために、複雑な手紙や謎解きゲームを仕掛け、二ノをモンマルトル中を右往左往させて、最終的に彼をカフェに呼び寄せることに成功します。
＜アメリがニノとドタバタの追いかけっこをしたサクレクール寺院前＞
そして二人は徐々に距離を縮めていき、互いに惹かれ合っていくのですが、アメリは自分の気持ちを素直に伝えることができず、もどかしい日々を過ごします。
結末（ｆｉｎ）
一方、ニノはアルバムに入っていたメッセージの送り主の写真を頼りにアメリを探して回り、アメリのばら撒いたヒントを辿って、彼女のアパートにたどり着く。
ストレートに他人と向き合うことのなかったアメリは隣人たちの後押しで素直な気持ちになって、ついにドアを開け、ニノを迎え入れる。
二人はようやく心を通わせ、幸福な関係を築くことができるようになります。アメリは自分自身もまた幸せになる権利があることに気づき、他人を助けるだけでなく、自分自身の幸せも追求するようになります。
＜背景に映るサクレクール寺院＞
物語は、アメリとニノが一緒にモペッドに乗ってパリの街を駆け抜けるシーンで幕を閉じます。彼女の人生は、小さな奇跡と優しさで満たされ、彼女自身もまた新たな幸せを見つけることができたのです。
「アメリ」は、日常の中にある小さな喜びと、他人とのつながりの大切さを描いた美しい作品です。アメリの物語は、観る者に温かさと希望をもたらし、人生の素晴らしさを再認識させてくれます。
＜またまたサクレクール寺院＞
これらの場所は、映画全体においてパリの雰囲気を豊かに表現しています。
ｆｉｎ
