パリのパンテオンの最寄りのメトロ駅は「Cardinal Lemoine」駅です。これはメトロ10号線に位置しています。また、もう一つの近い駅は「Luxembourg」駅(RER B線)です。どちらの駅からもパンテオンまでは徒歩圏内です。
パリのマドレーヌ寺院(Église de la Madeleine)の最寄りのメトロ駅は「Madeleine」駅です。これはメトロ8号線、12号線、14号線に位置しています。この駅からマドレーヌ寺院までは徒歩ですぐにアクセスできます。
それぞれの歴史
・パンテオンは、フランスのパリの5区に、幅110メートル、奥行き84メートルのギリシア十字型の平面に大ドームとコリント式の円柱を持つ新古典主義建築の建築作品である。
・18世紀後半ルイ15世の時代に、サント=ジュヌヴィエーヴ教会として建設され、後にナポレオンによってフランスの偉人たちの遺体を祀る墓所・墓廟となり、国民議会によって決定された。
・その後、ナポレオン及びナポレオン3世の時代以降、教会堂として使用された期間もあるが、1885年以降、三度目の偉人の墓所となり現在に至っている。
・これに対しマドレーヌ教会はブルボン朝末期、ルイ15世により聖女マドレーヌに捧げる教会として1764年に建設が始まるが中断し、建設はナポレオンの政治的野心やローマ帝国風の儀式的な建築への傾倒から混乱したが、結果的にはカトリック教会として1842年に完成しました。
・そのような混乱した経過があったので、その姿はキリスト教の教会としてはかなり異例である。
建築様式の特徴
パンテオンはローマ風
・パンテオンはネオクラシック様式の建築で、大理石の外観と巨大なドームが特徴です。共和制のローマ、ローマ帝国の支配地に残るローマ建築を基本とし、それを復活させた様式である。
・その姿は、幅110メートル、奥行き84メートルのギリシア十字型の平面に大ドームとコリント式の円柱を持つ新古典主義建築の建築作品である。
マドレーヌ教会はギリシア風
一方、マドレーヌ教会は古典的なギリシャ神殿の様式を模倣して建てられ、大理石で装飾された美しい外観を持ちます。内部は豪華な装飾で満たされています。
パンテオンと同じく、ネオクラシック様式と呼ばれている。
カトリック教会として、礼拝や宗教行事が行われています。
教会内でコンサートや芸術イベントが開催される場所でもあります。
それぞれの特徴
パンテオン
・新古典主義建築の傑作であり、その巨大なドームや内部の装飾、フレスコ画などが見どころです。特にフランス革命時代の精神を反映した装飾が魅力的です。
<フランス革命を題材にした像>
・パリの守護聖人、聖ジュヌヴィエーヴ(en:Genevieve)に献堂するため、1755年に教会堂の建築設計競技が行われた、「パリの国王の建築物の監督官」であったジャック・ジェルメン・スフロに設計を委託された。
・パンテオンに埋葬されている偉人には、マリ・キュリ(キュリー夫人)、アレクサンドル・デュマ、ヴィクトル・ユーゴー、アンドレ・マルロー、モネ、デカルト、ジャン・ムーラン、ジャン=ジャック・ルソー、 ヴォルテールなど、フランスを代表する作家・思想家・画家などがいます。
・上記のように内部にはフランスの偉人たちが多数埋葬されている場所として、国民的な記憶と結びついています。
<地下埋葬場所入り口>
・ 教育的・歴史的な展示やイベントが行われています。
マドレーヌ寺院
・外観はコリント式の高さ30mの柱が52本並べるなど古代ギリシア・古代ローマの神殿を模したネオ・クラシック様式(新古典主義建築)である。内部はコリント式の大円柱が連続するペンデンティブドームの天井を支えている。
・ 正面のペディメントはアンリ・ルメール作の「最後の審判」の彫刻に飾られ、銅の扉にはアンリ・ド・トリケティ(Henri de Triqueti)による「十戒」をテーマにしたレリーフが施されている。
・内部に入ると右側にジェームス・プラディエ作の『聖母マリアの婚礼』像が、左側にはフランソワ・リュード作の『キリストの洗礼』」像が安置され、主祭壇はカルロ・マロケッティらによる『聖マグダラのマリアの歓喜』像で飾られている。
・アリスティッド・カヴァイエ=コルによって建造されたパイプオルガンは1849年に設置され、現在のものは1923年に修復を受けたものである。
<パイプオルガン>
それぞれの主な支持層
パンテオン:国民の英雄や偉大な人物を称える国立記念碑として、広範な支持を得ています。
ドームの構造はロンドンのセント・ポール大聖堂や、パリの廃兵院(アンヴァリッド)をに似通っている。
<アンヴァリッドのドーム>
マドレーヌ教会: マドレーヌ教会はカトリック信者や歴史的な建築物を愛する人々から支持を得ています。
多くの美術作品で飾られているマドレーヌ寺院だが、建物内にはサル・ロワイヤル(王室の間)と呼ばれる部屋があり、現在は「イコン展」をはじめとする美術展など限られたイベントが実施されている。
また、ランチのみのレストラン「FOYER DE LA MADELEINE」もあり、横から入ることができる。
それぞれの目指す方向についての提案
マドレーヌ教会とパンテオンはそれぞれの特徴、支持層を考慮して今後の進むべき道はどういう方向が考えられるか。
パンテオンの進むべき道
・ 教育的役割の強化: 学校や大学との連携を強化し、教育プログラムやワークショップを充実させる。
・インタラクティブ展示: 最新の技術を用いて、歴史をより身近に感じられるインタラクティブな展示を導入する。
・国際的認知度の向上: 英語や他の主要言語での展示やガイドツアーを充実させ、国際的な観光客の増加を図る。
・隣接するサン・テティエンヌ・デュモン教会、ソルボンヌ大学と連携して観光客の増加を目指す方策を実施する。
<サン・テティエンヌ・デュモン教会>
マドレーヌ寺院の進むべき道
・ 宗教と文化の融合: 現在の宗教的役割を維持しつつ、さらに多くの文化イベント・コンサートを開催することで、幅広い層にアピールする。
・観光客誘致: 歴史的・建築的価値を強調したガイドツアーや特別展示を企画し、観光客の増加を図る。
・デジタル化: バーチャルツアーやオンラインイベントを通じて、より広い地域からの関心を引く。