パリのパンテオンの最寄りのメトロ駅は「Cardinal Lemoine」駅です。これはメトロ10号線に位置しています。また、もう一つの近い駅は「Luxembourg」駅(RER B線)です。どちらの駅からもパンテオンまでは徒歩圏内です。
パリのパンテオンは、フランスの首都パリにある歴史的な建築物であり、さまざまな重要な人物、ジャン・ジャック・ルソーを始めとした偉人の墓所や記念碑がある場所として知られています。
パンテオンの歴史
パンテオンは、ルイ15世の治世中に建てられました。1755年に建設が始まり、完成は1789年となりました。もともとはサン・ジュヌヴィエーヴ修道院として知られていました。
フランス革命の影響を受け、1791年に宗教施設から非宗教施設へと変わりました。これは、革命の理念に基づき、キリスト教の宗教的な特性を持つ建築物が無神論者や共和主義者によって利用されるようになった結果です。
<国民公会=フランス革命期に存在した革命政治の中央機関>
パンテオンは、フランスの歴史や文学、科学などの分野で傑出した人物たちの埋葬場所として使われました。 ナポレオン・ボナパルトの統治時代に一時的に宗教施設に戻り、サン・ジュヌヴィエーヴ教会として再利用されました。しかし、その後も変遷があり、再び非宗教的な記念施設へと戻りました。
現在のパンテオンは、公共の場として利用され、重要な行事や式典が行われています。特に文化的な香りの濃いカルチェラタン地区にあるということで、文化的な著名な人物たちの埋葬場所としての役割も果たしています。 パンテオンに埋葬されている偉人には、マリ・キュリ(キュリー夫人)、アレクサンドル・デュマ、ヴィクトル・ユーゴー、アンドレ・マルロー、モネ、デカルト、ジャン・ムーラン、ジャン=ジャック・ルソー、 ヴォルテール、エミール・ゾラ、ベルトロなど、フランスを代表する作家・思想家・画家などがいます。
<地下埋葬所入り口>
パンテオンの特徴
パンテオンは新古典主義の建築様式であり、ギリシャ・ローマ時代の古代の神殿にインスパイアを受けています。建物は、堂々とした円形のコロネード(柱廊)とドームが特徴的です。
パンテオンはもともとサン・ジュヌヴィエーヴ修道院として建設されましたが、フランス革命の影響で宗教的な施設から非宗教的な記念堂へと変わりました。これは革命の理念と時代の精神を反映しています。ここは多くの著名なフランス人が埋葬された場所として知られています。文学、哲学、科学、政治などの分野で功績を残した人々がここに埋葬され、そのために訪れる人々にとっても重要な巡礼地となっています。
内部にはさまざまな美術作品や彫刻があります。特に、フレスコ画や装飾的な要素が見どころとなっています。これらの美術作品は歴史的な出来事や人物を称えるものが多く、訪れる者に感動的な体験を提供しています。 パリのシルエットにおいても重要な建造物であり、市のランドマークの一部となってい、観光地としても重要な存在です。
フーコの振り子は地球の自転現象を示す実験道具であり、パンテオンで最初の実験をしたので、それが残されているらしい。
↑<振り子がこの上に金色の球体として写っている>
パンテオンのもう一つの魅力は、展望台から見晴らしが非常に良いことです。(ただ4月から10月と限定されていると思います) パリの街は高さ制限があるので、エッフェル塔とか、モンパルナスタワーに登らなくてもかなり遠くまで見えます。
<エッフェル塔も出来た当時はパリの街並みに合わないと非難されたが、今はパリのシンボルとして愛されている。しかしモンパルナスタワーは、いつまで経っても、違和感を持たれるような気がする。>
上記2つのほかに、モンマルトル(サクレクール寺院)、凱旋門、サンジェルマンデプレ教会などの展望場所がありますが、圧倒的にパンテオンが有利なのはパリの中心地にあるのでパリを360度見まわせることができることです。
<モンマルトルの丘、サクレクール寺院>
<屋上の掲示板:正面がノ-トルダム寺院と表示>
<ノートルダム寺院だが、上の表示とは違うな>
パリのパンテオンの見学時の注意
パンテオンは歴史的な場所であり、多くの著名な人物が埋葬されています。見学者は静かで敬意をもって行動するよう心がけましょう。特に記念堂内では、他の来場者や宗教儀式に配慮することが重要です。 場所によっては、写真撮影が禁止されている場合があります。特に展示物や埋葬された人物の墓の周りでは、注意してサインや案内板を確認してください。
このパンテオンとマドレーヌ教会を対比する読み物を作成したので、興味があれば読んでください。
パリのパンテオン周辺の観光スポット
ノートルダム大聖堂 :パリで最も有名な観光スポットの一つで、ゴシック様式の建築が特徴です。
リュクサンブール公園: パンテオンから歩いて数分の距離にある美しい公園で、広大な敷地には花壇、噴水、彫刻などがあります。散歩やピクニックに適しています。
サン・テティエンヌ・デュモン教会: パンテオンに隣接するゴシック様式の教会で、美しいステンドグラスや特徴的な建築が魅力です。パスカルの墓もここにあります。また、この教会は映画にも登場し、特にウディ・アレンの映画『ミッドナイト・イン・パリ』では重要なシーンが撮影されました。
↑<この上の左の石段に主人公が座り、向かって左の道路からオールドカーが現れた>
ザッキン美術館:ロシア出身の画家・彫刻家のオシップ・ザッキンのアトリエ兼住居として使われ、没後ザッキン美術館となった。
パリ市立自然史博物館: パンテオンから歩いて行ける距離にあり、多くの展示や植物園を提供しています。博物館内には動物学や地質学の展示があります。
パリ植物園:豊かな歴史と多彩な植物、そして教育と研究の場としての重要な役割を持つ素晴らしい場所です。また、園内には国立自然史博物館が併設されています。
ソルボンヌ大学: パンテオンからすぐの場所にあるソルボンヌ大学は、歴史ある大学で、見学者が建物の外観を鑑賞することができます。
クリュニー中世美術館(Musée de Cluny – Musée National du Moyen Âge):中世の芸術品を展示している博物館で、クリュニー・ラ・ソルボンヌ駅の近くにあります。
パンテオン通り: パンテオン前を通る通りで、カフェやレストラン、ショップが軒を連ねています。歩行者天国の雰囲気が楽しめます。
サンシュルピス教会: パンテオンから北西に位置するサン・シュルピス教会も見応えがあります。大規模な教会で、美しい装飾やステンドグラスが堪能できます。
パリ天文台(Observatoire de Paris):フランス王ルイ14世の命により、1667年に設立された世界最古の天文台ですが、現在も天文学の研究ではトップを走っています。