【サンマルタン運河】アメリの水切りだけではない、歴史ある市民の憩いの場

市内

サンマルタン運河の最寄り駅は、レピュブリック駅(République)で、メトロ3号線、5号線、8号線、9号線、11号線が利用可能です。
他に、 ジャック・ボンセルジャン駅(Jacques Bonsergent)があり、メトロ5号線の駅で、運河まで徒歩数分です。
他に、ガール・ド・レスト駅(Gare de l’Est)があり、メトロ4号線、5号線、7号線が利用可能で、運河まで徒歩で約10分です。

サンマルタン運河の歴史

計画と建設の背景

19世紀初頭、ナポレオン・ボナパルトはパリの衛生状態を改善し、飲料水供給を確保するために新しい運河を建設することを計画しました。


1802年に運河の建設が決定され、1805年に工事が開始されました。しかし、資金不足などの問題から工事は一時中断しました。

 完成と開通

1813年、ナポレオン戦争の影響で工事は一時中断しましたが、その後再開され、1825年に運河が完成しました。
運河は全長約4.5キロメートルで、バスティーユ広場からラ・ヴィレット池までを結んでいます。運河には9つの水門と2つの旋回橋があります。

<ラ・ヴィレット池>

19世紀から20世紀初頭

運河は主に産業用途で利用され、石炭や建材、食料品などが運ばれました。また、飲料水の供給源としても重要な役割を果たしました。
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、パリの工業化が進む中で運河の重要性も増していきました。

20世紀中頃以降

20世紀中頃になると、運河の商業的な利用は次第に減少し始めました。これは鉄道や道路輸送の発展によるものです。
運河周辺の地域は次第に変貌を遂げ、住宅地やレジャー施設が増えていきました。

現代のサンマルタン運河

現在、サンマルタン運河は観光名所として人気があります。運河沿いにはカフェやレストランが立ち並び、地元の人々や観光客が訪れるスポットとなっています。
運河はまた、映画や文学にもしばしば登場し、パリの風景を彩る重要な要素となっています。


サンマルタン運河は、パリの歴史と発展に深く関わる重要なインフラストラクチャーであり、現在もその美しい景観と歴史的価値から多くの人々に愛されています。
ただ、パリのセーヌ川の水問題は相変わらず解決されてないようで、今回のオリンピックまでに改善しようとしているが難しそうだとニュースでやっていた。

サンマルタン運河の詳細

 長さと位置

運河の全長は約4.5キロメートルです。
パリ市内を北から南へ走り、バスティーユ広場(Place de la Bastille)からラ・ヴィレット池(Bassin de la Villette)までを結んでいます。

水門と橋

運河には9つの水門(écluses)があります。これにより、運河の水位が調整され、船の通行が可能となります。

地下部分

運河の一部は地下を通っています。バスティーユ広場の近くでは、約2キロメートルにわたってトンネル内を通過します。この地下区間は「ヴォール・デュ・タンプル(Voûtes du Temple)」と呼ばれています。

サンマルタン運河の特徴

レクリエーションと観光

運河は観光客にとって人気のある場所で、特にボートクルーズが人気です。これにより、訪問者はパリの街並みを水上から楽しむことができます。
夏季には運河周辺で様々なイベントやフェスティバルが開催され、地元の文化や芸術を楽しむ場となっています。

自然と美しさ

運河の周囲には多くの緑地や樹木があり、都市の中のオアシスのような存在です。
運河の水面に映る美しい景色は、特に夕暮れ時や夜間のライトアップが印象的です。

歴史的価値

サンマルタン運河はその歴史的背景から、パリの文化的遺産としても重要視されています。

サンマルタン運河を背景とした映画

サンマルタン運河は多くの映画や文学作品に登場し、パリの象徴的な風景の一部となっています。

アメリ (Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain, 2001)

ジャン=ピエール・ジュネ監督のこの映画は、パリを舞台にしたロマンティック・コメディで、主演のオドレイ・トトゥが演じるアメリが主人公です。映画「アメリ」の中で、サンマルタン運河沿いでアメリが「スキップするシーン」や「石を投げるシーン」が印象的に描かれています。

アメリ : 作品情報 - 映画.com
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 世界でいちばん不運で幸せな私 (Love Me If You Dare, 2003)

ヤン・サミュエル監督のこのフランス映画は、幼なじみの二人が一生涯続ける大胆なゲームを描いたロマンティック・ドラマです。サンマルタン運河もこの映画のロケ地として使われています。

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北ホテル

「悪魔が夜来る」「ジェニイの家」のマルセル・カルネが、「霧の波止場」に次いで監督した1938年作品。パリの北停車場からほど遠からぬところ、サン・マルタン運河にそった石畳の町にある北ホテルでの物語。

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サンマルタン運河そばの観光スポット

パリ東駅 (Gare de l’Est):フランスの東部やドイツ方面への国際列車が発着する駅で、歴史的な建築で、パリ最古の大規模駅の一つです。

プロフィール
ツネジイ
ツネジイ

出身地は、東京ラブストーリーのカンチと同じ愛媛県。自動車会社でサラリーマンをやってました。趣味はサッカーと旅行です。旅行は、現地情報等徹底的に調べてから行きます。調べるのも趣味。見ている方に、行った気持になっていただければと思って書いています。

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